最終更新日 2024年4月2日 by mounta
石炭や木材、石油を使わない原子力発電所は2011年に東北で起きた大地震以降、問題視される声が高まり現在に至っています。
本来であれば地球環境に有害な物質を出さずに発電でき、発電能力も高いので夢のような発電システムとも考えられます。
ところが、国内では廃炉に向けた活動が広がる一方、運転を稼働させることをストップさせる運動も全国各地で行われています。
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2020年6月では運用中は33基、廃止と解体中が26基
原子力発電所は2020年6月では運用中は33基、廃止と解体中が26基となり、自然災害を受けた際に甚大な被害が予測される場所では解体中、若しくは運用中であっても点検中、及び停止中となっている場所は非常に多く、稼働中の原子力発電所は4基に留まっていることが現状です。
クリーンエネルギーに近い存在の原子力発電所は、かつては夢のような発電システムとして認識されてきて、実際に2酸化炭素は殆ど発生することがない点にもメリットを感じることが多々ありました。
ただし、原子力を使っている以上は、古い時代から優れた技術力が必要とされ、発電所は一般構造物とは全く異なり、常に安全管理を徹底して運用されてきた背景があります。
見方を変えれば多数の発電所を国内に置くことで、国力を示すと同時に高度な技術力を有する国として海外からの評価を判断する材料の一つに使われてきたとも考えられます。
実際に技術力の無い諸外国では、日本製の原子力発電所のオーダーを行う国も存在していたことも事実ではないでしょうか。
このことからもビジネスとして成立していることになり、海外へと輸入を行う上では大きなプロジェクトに利用されてきました。
現状では停止中の発電所が国内では圧倒数を占めるようになり、今後の未来は決して良好ではありません。
原発は不要のものと判断する方が圧倒的に多い
世界中の注目を浴びた福島原発をきっかけに、国だけではなく国民からもいろいろな声が上がるようになり、不要のものと判断する方が圧倒的に多いということも実情です。
現在運用中であっても点検中、停止中とされている発電所では活断層を専門家によって導き出され、少しでも大地震の影響を受けるような活断層が近くにある発電所は今後も復帰する見通しは殆ど無いと言っても過言ではありません。
では、電力確保に向けた対策はと言えば、火力発電所が全国各地で稼働をしており、2酸化炭素は大きく発生してしまいますが、もしもの甚大な自然災害が起きてしまっても、リスク少ない発電所として注目されています。
今後は脱原発を訴えることは賛否両論ある中でも間違ってはいないとも判断できます。
放射能漏れを起こしてしまうと、現在の国内の東北エリアの一部のように、自宅に住めない被害が高まる懸念は捨てきれません。
新しい発想で異なる方法での再生エネルギーも普及をしている
代替として古くから使われてきた火力発電所はフル稼働をしていますが、新しい発想で異なる方法での再生エネルギーも普及をしています。
再生エネルギーはクリーンエネルギーと同じ発想になり、有害な物質を一切出さずに発電可能なシステムを指してます。
具体例では太陽光発電システムがあり、個人の住宅からマンション、商業施設など多くの場所で活用されるようになり、大規模な太陽光発電システムはメガソーラーとして全国各地に作られています。
更に風力発電や水力発電という発想も活発化されるようになり、エネルギーを分散させることで自然災害時の被害を最小限にできるという考え方も行えます。
原子力発電所は反対をしている方だけではなく、稼働の推進を望む声も数多くあることは事実です。
しかし、20年後、30年後、50年後など長期的なスパンで考えた場合は、エネルギー問題は既に別のステージにあるという考えも間違いではありません。
人や住宅、街全ての安全性を確保した上でエネルギーを作り出す発想では、やはり再生可能エネルギーを増設していく方向が正しいのかもしれません。
将来に負の遺産を残さないためにも新時代としての理解は必要とも判断できるのではないでしょうか。
国民の努力もエネルギー問題では重要
原発の場合は一度作ってしまうと廃炉を行う際に出てしまう有害物質の処理法にも問題が浮上してしまいます。
核燃料棒や汚水処理問題、プルトニウムの問題等も鑑みて、新しく設備を国内に作るべきではないことは正しい判断かもしれません。
国民の努力もエネルギー問題では重要です。
電気事業の自由化により各ご家庭では自由に電力会社を選べるようになり、切り替えを行うと電気料金は安くなる可能性があることは既に知られているメリットです。
電気料金を安くすること自体はユーザーにとってメリットですが、根本的な考え方としては同じ電力消費量で安くなって喜ぶよりも、そもそもの電力使用量を減らす工夫や努力を行うことも重要です。
既に太陽光パネルを設備にしている住宅は問題はありませんが、それ以外の方は常に節電を意識的に実施することで、地球環境に優しい状態を保つことができます。
大地震に対して完璧に建造物を守るということは不可能に近いものなので、各々の電力に対する意識改革も必要です。